プジョー106の秘密のガレージ

プラモ、自転車、プジョー106、きままなブログ

天国への階段


久々の長文です。
お暇があれば読んでやってください。



指宿フルマラソンゴール直前。


地獄から、まるで天国への階段をのぼるがごとく、
無気力無表情でゾンビのように、
ひたすらゴールに近づく。


思った。


もうマラソンなんてしない
二度と走るか!!(- -;)


・・・

・・・って、


去年もそう思ったよな(笑)


・・・



話は、
その日の朝に遡る。


1月10日(日)
指宿菜の花マラソン当日。



微妙に晴天の朝。


私にとってのベストは曇天。
(その後、願いがかなって曇天に)


午前6時、受付へ。



すでに人でごった返し。


なにせフルだけで2万人超。



8時半、スタート地点へ向かう。



スタート地点の菜の花がきれい。



9時スタート。
しばらくは人が動かずスタートできず。



5分後、やっとスタートラインを超す。



序盤からけっこうアップダウンがある。


・・・あれ??


右足のふくらはぎが痛い!!


先日の練習で感じた違和感は本物だった。


ちょっと練習を控えてたけど、
回復にはいたってなかったか・・・


リタイヤを考えるほどではない。


が、フルマラソンでは、
小さな痛みが、終わるころには深刻な痛みになってたりする。


やれるとこまでやってみるか・・・
おそらくしばらくしたら痛みを感じなくなる(麻痺するから)


心配なのは反対の足。


どこかをかばえばどこかに負担がかかる。


・・・・


しばらく走ると痛みの感覚は少しづつ麻痺してきた。


終わりまでもってくれ。
(走れなくなっても歩けはするだろう・・・)


スローランながらも少しづつ調子はあがる。



菜の花・池田湖・開聞岳!!


いいね〜!!この風景。


開聞岳


特攻機パイロットが最後に見たかもしれない日本の風景・・・



毎年この場所に来ると身が引き締まる思いがする。


思いだけでなく、


実際に身が引き締まってくれたらうれしいんだけど・・・


(笑)



中間地点。
元気なのもこのあたりまで。


3時間を超えるとパフォーマンスは激しく落ちる。


このあたりは微妙なアップダウンが続き、
スタミナ・気力が奪われて、
気が付けばトコトコ走り・・・



険しい自然を感じる風景。


私の表情も険しい(笑)



30キロ地点。
気力体力ともにかなり削がれてきた。


ここからもう一上り。


中間点をすぎたあたりから、
上りではけっして走らない。


走っても速歩きでもスピードが変わらない。
ならば、歩くほうが圧倒的に足にやさしい。


気づいた。


指宿マラソンで毎年足がつっているポイントは
微妙な上り基調。
上りに気づかず上ったら、
疲弊しきった足は、当たり前のように足がつる。


指宿マラソン
上りで歩いている人がかなりいる。
平均以下のランナー(失礼な表現でごめんなさい)だと、
走っている人のほうが少ない。


以前は「何歩いてんだよ!!」って思ってたけど、
今は指宿では上りを歩くことが正解だと確信している。
(タイム狙いの人は走ってください)


・・・


以降の文章は「天国への階段」を流しながらお読みください。



(ポチッと)



今年もここにやってきた。


魔の35キロ地点。


エネルギーは枯渇し、
気力体力ともに限界に近づく。


あるものは限界を超えても走り続け、
あるものは限界を超えきれずリタイヤする。


そしてある者は足がつる(←私)


本当のマラソンは35キロを過ぎてから
と言われている。


ラソン3回目の私がいうのもなんだが、
それは正しい。


こう思うのは私だけかもしれないが、
それはまさに「地獄」


ゴールに「天国」があるとするならば、
35キロ地点より先はまさに、
「天国への階段」
一歩一歩、少しづつ少しづつ階段を上っていく。


指宿の35キロ地点はやばい。
微妙に上り基調。
しかも、前方にはこのコースで一番の激坂が見えている・・


35キロ地点通過。


微妙にのぼり基調。


最後の激坂まで歩いたとしたら2キロ以上歩くことになる。


歩いた。


走れなかった。


走る気力さえわかなかった。


歩くのもつらかった。


できることならもうやめたい。


でも、やめることは嫌だ。


ぎりぎりのところで前に進む気持ちが勝って、
とぼとぼと歩く・・・


頑張って速足で歩く。


タイムのためじゃない。


できるだけ早く、この地獄を終わらせたいから。


速あるきができるなら走れないのか??


走ってみた。


吐き気がした。


だめだ、歩こう。


結果3キロ以上歩いた。


残り4キロ。


走りたい・・・
とことこでもいいから。


走ってみた。
とことこ。


吐き気は、
ほんとに吐くほどには襲ってこない。


走った。


歩く人に抜かれた。


足はつらなかった。


上りで歩いたから当然か・・・


「あと3キロばい!!」


沿道の人が叫ぶ。


あと3キロか・・・


・・・
しばらく走ってたら、


「残り3.5キロ」の看板がおいてあった。


(^ ^;)


おいおい、増えちゃったよ(笑)


わらにもすがる思いで、
信じるほうが悪い(苦笑)


もう笑顔もない。
無表情。


写真撮影??


とんでもない!!(笑)


ゴールが見えた。


でもゴールまで1500mくらいある・・・


ああ、


おれはなんでこんなことやってるんだろう。


もうマラソンなんてしない
二度と走るか!!(- -;)


・・・
って、そういえば去年もそう思ったな(笑)


まあ、
「無事これ名馬なり」でしょ・・・


ゴール!!



たくさん時間かかっちゃったな・・・


さて、今年も「天国への階段」を上り、
天国にいくとしますか!!



天国!!


天国が終わったので、
脱兎のごとく帰ろう。


と、
温泉を出たところで、
とんでもないものを見てしまった。


いびつな歩きをした人が数人、
ゴールに向かって歩いていた。


スタートからすでに9時間近く。


ここからその速さでゴールにたどり着くには
あと1時間以上かかるだろう。


すげ〜・・・


すさまじい。


すでに完走扱いではない。
それでもゴールをめざす。
(主催者に迷惑をかけたりするけれど・・・)


どれだけ時間がかかろうがゴールにたどり着く人を
私は尊敬する。


9時間も10時間も、
もしくはそれ以上動き続けるなんて、
今の私にはまだできない。
体力的にも、精神的にも。


・・・


それでは、


さらば指宿!!
また来年!!
(↑もうマラソンなんてしないって言ったくせに・・・)


ひねりのない文章でしたが、
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!!