プジョー106の秘密のガレージ

プラモ、自転車、プジョー106、きままなブログ

超ショートミステリー「お暇なら見てよね」


先の読めない展開、意外な結末・・・
超ショートミステリー「お暇なら見てよね」


ほんと、暇な人だけ読んでくださいね。
忙しい人は読んじゃだめてすよ!!


失われた時間は戻りませんから・・・


超ショートミステリー「S.U.T.V.(エス・ユー・ティー・ヴィー)」


◆◆◆◆


ロングロングタイムアゴー、ある日曜の午後。
浜の町アーケード内の靴屋に客(?)とおぼしき男がいた。
30才代(?)に見えるその男は陳列棚にならぶスニーカーを見ていた。


男はその中の一つを手にとろうとした・・・
その瞬間、


ガッ!!


っと、後ろから誰かに腕をつかまれた。


「ちょっと来なさい!!」


男はその誰かに腕をつかまれ店の外に連れ出された。
店の外に出た。隣は交番だった。


その誰かはおまわりさんだった。
おまわりさんに手をひかれ、男は交番へ。


おまわりさんは言った。
「カバンの中身とポケットの中のものを出しなさい」


男は驚いてはいたものの、落ち着いていた。意外なほどに。
言われたとおり、中身を机の上に出した。


財布、映画チケットの半券、・・・以上。
それだけだった。


おまわりさんの顔が険しくなった。


「座りなさい」


言われるままに机の椅子に座った。


「名前は??」


「YASUです」


「歳は??」


「13歳です」


・・・「中学生ね!!てっきり30代って思うとったバイ!!老けとんね〜!!(笑)」


よけいなお世話だ・・・
男は、いや、少年は心の中でつぶやいた。


質問は続いた。


「家は??」


「香焼です」


「香焼から・・今日は何しに来たと??」


「映画ば見にきました」


「何の映画??」


「『超人ロック』です」


「なにそれ・・・」


超人ロック?魔女の世紀?【劇場版】 [DVD]

超人ロック?魔女の世紀?【劇場版】 [DVD]


「アニメです」


・・・「小遣いはいくら??」


「月、1500円です」


「1500??月1500円の小遣いじゃ映画はみられんやろうに!!」


「いや、お年玉をためたりしてるから・・・」


「そうね・・」


しばしの沈黙。そしておまわりさんは言った。


「ありがとう、もう帰ってよかばい」


「はい」


「気をつけて帰らんばよ」


「ありがとうございます」


少年は交番を出た。
笑顔のおまわりさんが見送っていた。
笑顔で送り出されるのは気持ちがよかった。
なぜだか知らないが、少年は幸せな気持ちになった。


・・・だがしかし、


少年は、はたと立ち止まる。
なにか大変なことに気づいたように。


少年はつぶやいた。大きな声で。


「あれ??(- -;)
万引きと間違われた??」


やっと気づきましたか(笑)


・・・
言葉にしなければ、伝わらない思いもある。


少年はS.U.T.V.(スーパーウルトラテンネンヴォケ)だった。


THE END


この物語はフィクションではありません。





・・・


先の読めない展開、意外な結末。
超ショートミステリー「お暇なら見てよね」


もしも次回が許されるなら、またお会いしましょう。
(笑)


P.S.
誤解ないように言っときますが、
わたし、中学生じゃなく、ちゃんとオジサンですからね!!
冒頭に「ロングロングタイムアゴー」ってちゃんと書いてますから(笑)