超ショートミステリー「お暇なら見てよね」
先の読めない展開、意外な結末・・・
超ショートミステリー「お暇なら見てよね」
ほんと、暇な人だけ読んでくださいね。
忙しい人は読んじゃだめてすよ!!
失われた時間は戻りませんから・・・
超ショートミステリー「S.U.T.V.(エス・ユー・ティー・ヴィー)」
◆◆◆◆
ロングロングタイムアゴー、ある日曜の午後。
浜の町アーケード内の靴屋に客(?)とおぼしき男がいた。
30才代(?)に見えるその男は陳列棚にならぶスニーカーを見ていた。
男はその中の一つを手にとろうとした・・・
その瞬間、
ガッ!!
っと、後ろから誰かに腕をつかまれた。
「ちょっと来なさい!!」
男はその誰かに腕をつかまれ店の外に連れ出された。
店の外に出た。隣は交番だった。
その誰かはおまわりさんだった。
おまわりさんに手をひかれ、男は交番へ。
おまわりさんは言った。
「カバンの中身とポケットの中のものを出しなさい」
男は驚いてはいたものの、落ち着いていた。意外なほどに。
言われたとおり、中身を机の上に出した。
財布、映画チケットの半券、・・・以上。
それだけだった。
おまわりさんの顔が険しくなった。
「座りなさい」
言われるままに机の椅子に座った。
「名前は??」
「YASUです」
「歳は??」
「13歳です」
・・・「中学生ね!!てっきり30代って思うとったバイ!!老けとんね〜!!(笑)」
よけいなお世話だ・・・
男は、いや、少年は心の中でつぶやいた。
質問は続いた。
「家は??」
「香焼です」
「香焼から・・今日は何しに来たと??」
「映画ば見にきました」
「何の映画??」
「『超人ロック』です」
「なにそれ・・・」
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「アニメです」
・・・「小遣いはいくら??」
「月、1500円です」
「1500??月1500円の小遣いじゃ映画はみられんやろうに!!」
「いや、お年玉をためたりしてるから・・・」
「そうね・・」
しばしの沈黙。そしておまわりさんは言った。
「ありがとう、もう帰ってよかばい」
「はい」
「気をつけて帰らんばよ」
「ありがとうございます」
少年は交番を出た。
笑顔のおまわりさんが見送っていた。
笑顔で送り出されるのは気持ちがよかった。
なぜだか知らないが、少年は幸せな気持ちになった。
・・・だがしかし、
少年は、はたと立ち止まる。
なにか大変なことに気づいたように。
少年はつぶやいた。大きな声で。
「あれ??(- -;)
万引きと間違われた??」
やっと気づきましたか(笑)
・・・
言葉にしなければ、伝わらない思いもある。
少年はS.U.T.V.(スーパーウルトラテンネンヴォケ)だった。
THE END
この物語はフィクションではありません。
・・・
先の読めない展開、意外な結末。
超ショートミステリー「お暇なら見てよね」
もしも次回が許されるなら、またお会いしましょう。
(笑)
P.S.
誤解ないように言っときますが、
わたし、中学生じゃなく、ちゃんとオジサンですからね!!
冒頭に「ロングロングタイムアゴー」ってちゃんと書いてますから(笑)