プジョー106の秘密のガレージ

プラモ、自転車、プジョー106、きままなブログ

トライアスロンの神様


10月10日日曜、晴れ
午前10時頃・・・


ある男のもとにトライアスロンの神様が舞い降りた。
そして言った。


「君にプレゼントをあげよう。
3時間4分、つまり時間だ。
人生のボーナスタイム、
使うのも使わないのも君の自由だ。
ただし使うなら、よく考えて使ったほうがいい(^ ^)」


・・・


話は50分ほど前にさかのぼる。


西海大島トライアスロン一般の部(S1.5km B40Km R10km)、
第四ウェーブがスタート(9時8分頃?)



私は昨年制限時間50分(実質46分)内に泳げず失格。
失格者はけっこういたようで、
今年はその救済措置として関門閉鎖はウェーブごとに行われる。
チャンスだ。
しかし状況は依然として厳しい。


泳ぎだした。


バトル(阿鼻叫喚の地獄絵図)は避けた。


しかし・・・


苦しい苦しい苦しい苦しい


いつものことだけど異常に心拍が上がってる。
普通に泳いでるつもりなのに、きつい。息苦しい。
息継ぎがうまくできない。


このまま50分泳げるのか??
そもそもこんな状態で1500m泳げるのか??


泳ぐのをやめた。


実はこのとき、あきらめていた。


周りを見渡す。


みんな泳いでる。


う〜ん


高い金払ったんだから
もったいないんで最後まで泳ごう!!(- -;)

(↑思考回路がショートです・・・)


そう考えると気持ちがらくになり、再スタート。


呼吸も落ち着いてきた。
力強く泳いでもすぐに疲れなくなった。



一周目が終わり、お立ち台に立ち・・・上がれずよろける、こける。


「大丈夫ですか??(- -;)」
とスタッフの方が心配して声をかける。


大丈夫じゃありません(- -;)


言いかけてやめた。


・・・もう大丈夫。正気を取り戻している!!(笑)


2回目のお立ち台・・もといポンツーン。
立ち上が・・・れず、よろけてこける。
這って上った。


ドボン!!


飛び込む力はもうない。
水に落ちただけ(笑)


水泳での最後の力をふりしぼり上陸地点を目指す。


上陸


よろよろと立ちあがる。


ふらふらと走り出す。


トランジションへ!!


ゲートをくぐる。
スタッフは無言


(- -;)


私は聞いた


「関門はどこですか??(- -;)」


「宣告されるまでは続けてください!!」


バイク・荷物にかけより、時計を取り出して確認。


・・・・9時58分


失格宣告をうけてもおかしくない。


パスしていることを祈る!!


フラフラの中、補給色をとる。



まずい!!


うわ、吐き気がしてきた・・・(- -;)


ちゃんと実戦まえに毒見するべきだな・・・


バイクにまたがり走り出す。


「ストップストップ!!止まって!!」


失格か??(- -;)


「まだそこではのっちゃだめ!!」


ごめんなさい(- -;)


トランジションをでてバイクスタート。




・・・


あれ??


関門突破??



突破したの??(- -;)



やったーーー!!!


夢にまでみた大島のバイク!!



あとは野となれ山となれ


もうこのまま失格してもいい!!


そこに、


トライアスロンの神様が舞い降りた(←もちろん妄想)
そして、言った


「君にプレゼントをあげよう
3時間4分、つまり時間だ。
人生のボーナスタイム、
使うのも使わないのも君の自由だ。
ただし使うなら、よく考えて使ったほうがいい(^ ^)」


スイムの関門を突破したんで、
(約)3時間4分のボーナスタイムをプレゼントされた。
目標は達成したんで、ここでリタイヤしてもそれはそれでいい。


しかしせっかくもらった人生のボーナスタイム。
使うのもいいかもしれない。
ただし、使うならよく考えて。
つまり、本気で完走を考えるなら、
がむしゃらに頑張って完走を目指すのではなく、
うまくペース配分をして持ち時間をいっぱいにつかって完走をめざしたほうがいい。


11年前、
3年連続で久留米トライアスロン(制限時間無し)を完走したが
3年連続、バイクを降りたとたんに足がつった・・・


この神様(もちろん妄想)の正体は、
11年前の自分だ!!(笑)


バイクでは吐き気との戦い。
アスリートの内臓は丈夫であるべき。
だけど、私の内臓は強いほうではない。


吐き気はいずれ収まるが収まるまでがつらい。


1周20キロのバイク、これを2周。


1周50分ほどで周ろうと思う。


平地で25キロ以上出す必要はない。


上り(激坂)で頑張る必要もない。
(下りで帳消し)


激坂でがんばって足がつったら
足つりの神様はしつこいんで、
何度も何度も祝福されることになる(笑)


つりそうだけどつらせない。
できなさそうで意外とできる。
(経験者ならわかると思う)


さようなら
足つりの神様・・・


「607番〜!!、とつたさ〜ん!!(^ ^)」
(↑選手名簿をみて叫んでいる)


は〜い(^ ^;)/


各所で応援の声!!声!!声!!


感謝感激あめあられ


ただ、「とつた」って、誰??(^ ^;)


っつ〜か、読みにくい名前でごめんなさいm(_ _)m


「とつたさ〜ん(^ ^)」


は〜い(^ ^;)/


今日はもう「とつた」でいいや・・・
(笑)



途中でみつさんに追い越された。


私は1週目終わりかけ、みつさんは2週目終わりかけ。
私のバイク姿をみて喜んでくれた。


バイクはおよそ1時間40分くらいで終えられそう。


トランジションに向かう。


残り時間約1時間20分。


10キロのベストタイム51分(昨年10月・体重85キロ)
現在体重96キロ。
推定タイム、元気な時で1時間。
元気じゃなければ1時間10分。


いけるかな・・・


トランジションでバイクを降りた。


あれ??(- -;)


バイクで走っている時の足の感じの予想と
ギャップがありすぎる(いつものことだけど)


足が棒のようだ(いつものことだけど)


1時間20分・・・
・・で、かえってこれるのか??


ランスタート。


ランの初めはまともに走れない。


みんなそうみたいだけど、
いずれ回復する・・・
私に関してはその保証はどこにもない。


歩くよるも遅い走り・・・

正直・・・
時間内完走はあきらめた。


完走扱いにはならずとも、
フィニッシュラインを超すことはゆるされるはず。


頑張ろう。


走ってる人なんてもう私を含めて3人しかいないのに、


応援の声声声!!


・・・
泣いてました(T T)


こっそりと(丸見えじゃん・・・)



最後の3人に監察車(バイク)がついた。


私にもついた。


あまりにも遅いスピードなので、
最初はなれずに失速して足をつく。


なんだか申し訳なくなってきた(^ ^;)


バイクが失速しないように、
走りやすいように走ろう!!


時間内完走はもうどうでもよくなっていた。


ランに出てから時計も見るのをやめた。


いま何時なのか、
どうでもいい。


応援の方にも、スタッフの方にも、
声をかけてくれる方にはできるだけ、
声をだして感謝の気持ちを伝えた。


底辺のアスリートへの手厚い対応と応援。


できれば関門をもう少しゆるくしてもらえるといいけど・・・


しかし、関門があるからこそ、得られる感動もある。


いずれにしろ、


感謝です


ゴールが見えた。



ゴール地点にはみつさんとママさんがいらっしゃった。
たまたまゴールにきてみたら私が来たらしい(笑)
いつもありがとうございます。
アドバイスもありがとうございます。


最後に近い選手のゴールだけに、
アナウンスの声も大きい・・・


「Sさん!!長崎○○才のトライアスリート
今仲間に迎えられてゴールです!!」


(T T)
(歳はいわなくていいのに・・・)


終わった!!



・・・


え??


完走??


関門閉鎖まであと8分だった(笑)


完走できるとは考えてなかっただけにうれしい。


本当にうれしい。


記録


総合タイム 3時間46分20秒(制限時間3時間54分)
スイム 48分9秒(制限時間50分)
バイク 1時間41分34秒
ラン 1時間16分



応援してくださった皆様、
ありがとうございました。


いつにない長文ですが、
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。