サギ
サギをながめていた。
じっとながめていた。
・・・サギ
ご存知だろうか。
そう、鷺なのだ。
けっして詐欺師のことではなく。
サギはながめていた。
じっとながめていた。
イケのコイをじっとながめていた。
イケのコイをじっとながめているさぎを、
わたしはじっとながめていた。
じっとながめていてやっと気づいた。
サギは、
君は、食べたいんだね??
そのコイを
食べたくて食べたくてしかたなくて、
じっとながめているんだね。
君はほんとにくうのか?そのコイを。
いや、君にはむりじゃないのか・・・
わかっているのかその大きさを。
身の程を知れというのはまさにこのことだ。
でも、人生なにがおこるかわからない。
そう、人生なにが起こるかわからない。
君は
サギは私が見てないところで、
たべちゃったりするんだろうな。
人生
なにがおこっても不思議じゃない。
今日の話に、
教訓めいたことはとくにない。
じっとながめていただけのこと。
人生油断大敵なのだ。