プジョー106の秘密のガレージ

プラモ、自転車、プジョー106、きままなブログ

妄想炸裂小説劇場「タガタメ」


地中深く掘った落とし穴のごとき穴の底で、


バラバラと降りかかる土を浴びながら、


うすれゆく意識のなかで俺はかすかに笑ったように思う。


なぜこんなことに・・・。



話は、2時間ほど前にさかのぼる。


ボスが俺に言った。


「地面に深い穴を掘りたいんで、シャベルとバケツとロープを持ってきてくれ(^ ^)/」


俺は命令通り、倉庫からシャベルとバケツとロープを探しだし、
ボスのところに持って行った。


ボスは言った。


「じゃあ、よろしく!!(^ ^)/」


よろしく??(- -;)


俺が掘るのか??


・・・まあしかたない。


俺は地面に穴を掘った。
シャベルで堀り、バケツに土を入れ、ロープでバケツを引き上げてもらう。
一心不乱に掘った。


でも、俺は思った。


ここには何かが足りない。


決定的な何かが不足している。


それがなんなのか、知っているはずなのに思い出せない。



深く深く掘り下げて穴はかなりの深さになった。
ふと俺は思う。この穴はなんの穴なのか。
俺はボスに問う。


「ボス!!これはなんの穴なんですか??こんなに深く掘って・・・」


上にいるボスが大きな声で言った。


「それはお前の墓穴だよ(^ ^)/」



そうか、おれは自分の墓穴を自分で掘ってたわけだ。


自分の墓穴を自分の墓穴と気づかずに・・・



いや、


気づけたはずだ。



心の底では気づいてたはずだ。



ここには何かが足りない。



やっと気づいた。



穴から登るためのハシゴが足りなかった
(- -;)



バラバラバラバラ


ボスが土を穴に戻し始めた。


バラバラバラバラ


自分で掘った(掘らされた)墓穴に埋まりながら、


薄れゆく意識の中で、おれはかすかに笑った気がする。


・・・・・

・・・・・


・・・ハッ!!!(- -;)


夢か!!


真昼間から夢を見たのか??


いや、真昼間から妄想してたらしい(笑)


我に返った俺は、苦笑いして、つぶやいた。


つまりこういうことだよな(笑)



??


・・・話は30分ほどさかのぼる。



ボスが俺に言った。


「缶馬(缶下駄)つくりたいから、大きな缶と、缶の穴あけ道具、それとしっかりしたロープ持ってきて!!(^ ^)/」



(画像は拝借物ですm(_ _)m)


俺は命令通り、倉庫から大きな空き缶と穴あけのためのドライバー及び金槌、そしてナイロン製の太いロープを探しだし、
ボスのところに持って行った。
なにかが足りない気がする。
決定的になにかが不足している気がする。


ボスはそろった道具を眺めて、満足そうにこういった。


「じゃあ、よろしこ!!(^ ^)/」


(- -;)


よろしこ??


せめてよろしくでしょ・・・


俺は気づいたんだ。


自分の墓穴を自分で掘らされ、


最後に、


「よろしこ(^ ^)/」


の一言で、みごとにそこに突き落とされたことを。



気付けなかったのか??


いや、気づけたはずだ。


ここには決定的に何かが不足していたことを。
気付いていたはずだ。


ボスの「自分でできるもん!!」精神が決定的に欠如していることに、
気付いていたはずだ(- -;)


俺は遠くを見つめながら、
ふっと意識が遠のいていくのを感じた・・・・


なお、俺は与えられた仕事は、愚痴をこぼしつつも責任をもってこなす。
それだけは言っておきたい。



※この小説(笑)は真実でありフィクションです。
どこからどこまでが妄想で、どこからどこまでが真実かは
ご想像にお任せします(笑)