妄想炸裂劇場 〜だから俺にビールをくれ!!〜
夕暮れ時
ある片田舎のドライブイン。
客は一人もいなかった。
カランコロン!!
客が入ってきた。
眼鏡をかけた太った男。
「いらっしゃいませ!!(^ ^)」
ウエイターの声。
太った男はカウンターの席に着いた。
「なんにいたしましょう!!(^ ^)」
明るい声でウエイターが聞く。
「ビール(- -)」
ウエイターは困ったような顔をした。
「お客様、それはできません(^ ^;)」
「なぜ(- -)」
ウエイターはカウンター目の前の張り紙を指さした。
「当店は、お車を運転するお客様にお酒を出しません」
「バイクならいいのか??(- -)」
「そんなあげあしとりな・・(^ ^;)」
「すまん!
あげ足とりが好きなもので(- -)」
ウエイターの笑顔がだんだんとひきつる。
「ではこういうのはどうだろう・・・
ビールを飲んでその後10時間酒はのまず、コーヒーで粘って、車で帰るってのは??(- -)」
「あと3時間で閉店ですよ〜(^ ^;)」
「24時間の表示があったけど??(- -)」
「それはとなりのコンビニのネオンですって・・・(^ ^;)」
「う〜ん(- -)
まあ、いいか・・・
俺はいまからビールを飲んで、しばらくしたら車で帰る。
だからビールを俺にくれ!!」
「だからそれができないっていってるじゃないですか!!(^ ^;)」
「なぜ(- -)」
「お客様は先ほどあの黄色い車に乗ってこられましたよね、
ボンネットに、・・・なんてかいてあるのか・・(^ ^;)」
「プジョーだ(- -)」
「プジョーって言うんですか、よく知りませんが、
その車でこられて、ビールをのんで、車で帰る、
ビールはお出しできません!!(- -;)」
「俺は運転してないよ(- -)」
「え?? でも、運転席から降りてきましたよね(^ ^;)」
「あれは助手席だ(- -)」
「ええ??右側が助手席なんですか??(^ ^;)」
「プジョー106は左ハンドルだ(- -)」
「そんなあ(^ ^;)」
ウェイターが車のほうを見た。
左側席のシートがゆっくりと起き上がり、
男がむっくりと起き上がるのが見えた。
太った眼鏡をかけた男がもうひとり
太った眼鏡をかけたもう一人の男は車の中でつぶやいた。
「まったく、あいつらなにごちゃごちゃやってんだか・・・
気になって寝られやしねえ・・・(- -;)」
車から降りてきた男が、運転手とは限らない
黄色いプジョー106から降りてきた眼鏡をかけた太ったあげ足とり屋が、
YASUだとは限らない(笑)
・・・・
- 作者: 乾 くるみ
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騙された(笑)
「騙された金返せ!!」ではなく、
作者のしかけに騙された。
文章で騙す・・・
ちょっとやってみたくなった。
で、やってみた(笑)
(仕掛けが稚拙すぎてすぐばれたか、はたまた意味不明だったかも・・・)
ちなみにこれは、
以前作ってこのブログで出題した「水平思考クイズ」をアレンジしたもの。