プジョー106の秘密のガレージ

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調子に乗って三たび登場

よゐこのじてんしゃきょうしつ③

現在CS等で放送されている自転車レースはクラシックと呼ばれるワンデーレースと、
ステージレースのジロ・デ・イタリアです。
自転車レースの最高峰はツール・ド・フランスです。
ジロはそれに勝るとも劣らない内容とツールに次ぐ人気を持ちます。
ジロ・デ・イタリアは平地のステージと山岳ステージを組み合わせで、
約20日間競技を行います。全行程の合計タイムを競うのですが、
レースは1日毎に区切られています。そのため1ステージ毎に優勝者を表彰し、
全ステージ終了後、合計タイムが一番少ない人が総合優勝者となります。
現在放映されている部分は前半の平坦なステージです。
平坦なステージで優勝をねらっている選手がいます。

「スプリンター」と呼ばれる人たち。

  • 「スプリンター」の特徴


平坦ステージの最後に訪れる「ゴールスプリント」において
恐ろしく力を発揮し、尋常ではないスピードでゴールになだれ込むのです。
よゐこのじてんしゃきょうしつ①を理解された方は平坦ステージでなぜ
最後に「ゴールスプリント」勝負になるのか理解できると思います。
平坦なステージでは最後の「ゴールスプリント」が重要であり、
そこに至るまでは単なる準備でしかありません。

  • レースも終盤になってくると


強力なスプリンターを要するチームは集団の前方に集合します。
なぜ前方に集合するのか?
「ゴールスプリント」では日本の「競輪」同様ゴール手前では位置取りが
非常に重要だからです。だから有力なチームはゴールが近づくといつのまにか先頭に集結しています。

前方に集結するのにはもう一つ理由があります。
現在逃げている選手を捕まえなければいけません。
なぜ、もっと早く捕まえなかったのか?
それは早く捕まえたたくないからです。捕まえて落ち着いた瞬間にまた誰か逃げるからです。
何度もそれを繰り返すと足を使ってしまい、疲れるのです。
だから逃げの選手を適当に泳がせておいて最後に捕まえるのです

  • トレイン


ゴールが本当に近づくと有力チームは集団最前方で1列棒状になろうとします。
これを「トレイン」といいます。チームのトレインの最後方には「スプリンター」が控えます。
「トレイン」をなぜ作るのか?
ロケットを考えてください。一段のエネルギーがきれるごとに切り離していきます。
一人一人が強力にひっぱりスピードが落ちる前にわざと脱落していくのです。
そして最後に「スプリンター」という砲弾をゴールに放り込むのです。
「トレイン」を作れたチームは優勝できる可能性が高いのです。
しかしみんな勝ちたいので「トレイン」作る事自体にもせめぎ合いがあります。

  • ゴールスプリント


様々なせめぎ合いがあった末にゴール手前200〜300メートルくらいになると
集団最前方は「スプリンター」たちばかりになります。
アシストと呼ばれる人たちは「スプリンター」エースをいい位置に送りこんだら仕事は終わりです。
集団でゴールすれば優勝者と同じタイムが加算されるし、
よっぽどのことがない限り遅れてリタイヤなんてないので、あとはのんびりゴールします。
レースにおいてアシストの仕事には順位もタイムもあまり意味はありません。
エースを勝たせることが彼等の仕事です。

アシストの働きによりゴール直前にいる「スプリンター」たちは
尋常ではないスピードでゴールになだれ込みます。
「スプリント」において逃げるもよし。さすもよし。
そうしてトップでゴールした選手はステージ優勝として
表彰されます。